突然の豪雨と停電を経験してあらためてわかった「本当に使える備え」|家と車で今できる防災対策

先日の千葉県内を襲った豪雨により、被害に遭われた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
突然の激しい雨と停電の中、不安な時間を過ごされた方も多かったのではないでしょうか。一日も早く、いつもの暮らしが戻ることを願っています。
今回の豪雨では、私自身もこれまで経験したことのない状況に直面しました。
外は激しい雷と豪雨。街も突然停電しました。帰宅しようと何度か試みましたが、信号機も止まっていました。目の前の光景は、タイヤが水につかった状態で大渋滞が続いていました。道路もどこも雨水で埋もれ、どこが冠水しているか見分けもつきません。一度戻り、様子を見て、また雨雲レーダーをみて雨雲が落ち着いたタイミングで帰宅を試みましたが、レーダーの雨雲はすぐ豪雨の雨雲に急変化していました。
3回目にようやく雨が少しおさまり、なんとか車で深夜三時半に帰宅しましたが、怖かったです。
暗闇と雨の中での運転は、普段の雨の日の運転とはまったく違うものでした。
道路には動けなくなり放置された車が沢山あり、その間を通り抜けながらゆっくりと進む場所もありました。渋滞で車が動かなくなると、今度は道路脇の斜面が気になります。
「この瞬間に、もしこの横が崩れたら……」
違うルートで進んだとしても、そこも行く手を遮るように水面が高くなっているところも多かったです。
運転して感じたのは、いつでもどこでも危険な状態がいつ起こってもおかしくない事と、豪雨や警戒情報が出ている状況での車の移動は、非常に危険です。
豪雨の中では道路の冠水や土砂災害、停電した信号機、立ち往生した車、渋滞など、走り出した場所からは見えない危険がいくつも待っている可能性がありました。
雨がおさまるまで安全な場所で待つという判断も、大切な防災行動の一つなのだと実感しました。
そしてもう一つ、今回強く感じたことがあります。
それは、災害への「備え」は、
その時、その場所で、本当にすぐ1秒で使えるか。
車の中にあった懐中電灯が、暗闇で物を探すときに役立ったり、家に埋もれていたラジオがとても役に立ったり、
一方、家では停電すると、用意していたライトやラジオも、すぐ取り出せる状態になっていることが、気持ちの上で少し落ち着きを取り戻す事ができること。すぐに出せることが重要だとあらためて気づいたこと。
豪雨の中では、傘を持つよりレインコートやリュックなどで両手を空けておくことが役立つ場面もあります。
今回の経験をきっかけに、「本当に使える備え」とは何だろうと、あらためて考えてみました。
今回は、①家の中、②外出先、③車の中の3つの場面から、普段の暮らしの中で見直せることをご紹介します。
① 家の中の備え|停電した瞬間に「使える」状態ですか?
今回、何時間も停電したご自宅も多かったのではないかと思います。
非常用のライトやラジオなどは用意されているかもしれませんが、それが1秒で出せる状態かどうかで
安心感が違います。
実際に停電すると家の中は一気に暗くなります。
そこであらためて感じたのが、「ただ備えて持っている」ということと「備えてすぐに使える」ことは違うということです。

懐中電灯を持っていても、真っ暗な中で「どこに置いたかな」と探すところから始まっては大変です。
また、買ったままの状態で、箱にしまってあったり、袋に入っていたり、電池が入っていない状態というのもお片づけの現場でよく見かけます。
是非とも、ライトは寝室やリビング、玄関など、普段過ごす場所から暗闇でも1秒で手に取れる位置へ。ラジオ、乾電池、モバイルバッテリーなども、家族みんなが置き場所を知っている状態にしておきたいものです。
また、首から掛けられるライトやヘッドライトもいいですね。自立する懐中電灯も両手が使えます。
停電した家の中では、物を探したり、ドアを開けたり、スマートフォンを操作したりと、意外に両手を使います。
「明かりがある」だけでなく、明かりを確保しながら両手を使えることも、本当に使える備えの一つではないでしょうか。

② 外出先の備え|豪雨では「両手を空ける」という備えも
外出中に突然雨が激しくなった場合にも、「両手を使える」という視点は大切だと感じます。
大雨が予想される日なら、手提げバッグより、リュックや斜め掛けバッグを選んだり、
傘だけでなくレインコートやポンチョがあれば、両手を空けて移動できます。
スマートフォンで情報を確認する、手すりにつかまる、荷物を持つなど、非常時には普段以上に手を使う場面があります。
普段リュックを使わないなら、使っていないリュックや小さく畳めるリュックを車に置いておき、必要になったら財布やスマートフォン、貴重品などを移し替える方法もあります。

また、ジッパー付き保存袋やビニール袋を数枚入れておくだけでも、スマートフォン、財布、薬、書類など濡らしたくないものを守るために使えます。
また、家にあるものを「非常時にはこう使える」と考えてみることも、備えにつながります。

それと、そのまま外出先から家に帰宅できなくなったという状態の場合の為に、眼鏡やコンタクト、普段使う薬なども外出時のバックにしのばせておくと安心です。
③ 車の中の対策|今回「置いてあってよかった」と感じたもの

今回、車に閉じ込められてしまった時の脱出方法など、窓ガラスの割り方など、NewsやSNSで紹介されることが多くなりましたね。それに加えて、私自身、実際に役立ったのが車に置いていた懐中電灯でした。
停電した暗い街の中では、車内も普段とは違います。昼でもシートの下の暗い所に落ちてしまった時にも探すときにもライトが役立ちますし、夜、車を降りて移動しなければならない状況になった場合にも、持って出ることができます。
できれば首掛けタイプやヘッドライトなど、両手を空けられるものがあると、さらに使いやすいと思います。
そして車には、家にあるものを少し置いておくことも。たとえば、タオル、靴下、Tシャツなどの着替え。レインコート、リュック、ビニール袋など。
着替えは袋にまとめておけば濡れにくく、着替えた後にはその袋を濡れた衣類入れとして使うこともできます。

急な豪雨で車への浸水が心配なときには、安全に行動できる段階で、スマートフォンや仕事道具、書類など濡らしたくないものを車内の低い場所から移動させておくことも考えたいところです。
ただし、これらの備えがあるから豪雨の中を車で移動しても大丈夫、ということではなく、今回の経験からは、豪雨の中で車を運転すること自体に、さまざまな危険を感じましたので、なるべく車での外出は避けたいですね。そうはいうものの、今回の豪雨は急に突然勢いを増してやってきたので、予想を上回る天候になりました。
車の備えは、いざ突然天候が悪化してしまったときに、自分を守る選択肢を少し増やすためのものとして考えたいですね。
まとめ|備えは「持っている」から「使える場所にある」へ
いざという時の備えは、「家にあるか」「持っているか」だけでなく、「必要な時に、必要な場所ですぐ使えるか」。
ということです。
ライトは、停電したときにすぐ使える場所に。
雨具やリュックは、突然の雨でもすぐ使えるように。
車には、ライトやタオル、着替えなど、いざという時に1秒で出せて役立つものを。

新しくそろえなくても、家にあるものの置き場所を変えたり、使い方を考えたりすることで、備えられることもあります。
長年使っていないラジオを箱や袋から出し、乾電池などを入れて、すぐ起動するかを確認しておくことも「備え」です。携帯のミニ太陽光パネルも購入したまま、箱や袋から出していない場合、使ってみることも「備え」です。
必要なものが、必要な場所にあり、必要なときに迷わず取り出せる。
毎日の暮らしを整えるための収納が、いざという時の行動のしやすさにもつながるのだと、今回の経験からあらためて強く感じます。
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日々の暮らしを快適にする収納はもちろん、「使う場所に使うものを置く」という視点から、暮らしの整え方について考える機会になればと思っています。
災害への備えも、毎日の暮らしも。
特別な日だけのこととして考えるのではなく、普段の暮らしの中に自然に組み込んでいく。
今回の経験をきっかけに、わが家の「本当に使える備え」を一度見直してみませんか。
